夕立は荒ぶり 狂い咲く薔薇化粧 溶かして滴り落ちる 青い血の泥 夢現 果てにも 只止まぬ 雨音 雲晴らす 風の去りし 空に青い陽が 空を睨み風を起こす旅人 名を「青い陽」 夢に現 所問わず 現れては消え去る 草木の声を聞いて旅人は悟った 現れるは青い陽 貪る炎 自らが残した己の化身をも 消し去らなければ今は朽ちるのみ 「青い陽」は戦う 己の全てをも 出し切る相手はそこに只留まる 最後の戦いを 見つめるは夕顔 「青い陽」の悪夢を吸い上げた花は枯れて 実り育った虚ろは何を思う 空を駆けて雲を裂いて旅人は立ち向かう 同じ青き光放つ陽を目指し空駆ける 焼き尽くされ消えた街 灰を踏みしめた 過ちを繰り返す訳にはいかない 青い陽は尋ねる「貴様の行く道の 先に待つものは 虚無でしかない」と 旅人は答える「ならその虚無さえも 消し去ってくれる それが答えだ」と